最近、ウォーズで飯島流使いと当たりました。
きっちりやっつけました。
※2018年追記 実戦。微妙にあれだけど。
僕が飯島流をやっつけるときにつかっている攻め筋のもとになった有名な棋譜があります。
その将棋を紹介します。
当時は飯島流指してる人が24には結構いたんだけど、この棋譜が出現して少ししたら激減した印象があります。
もう6年もたっていて、結構忘れている人とか、存在を知らない人もいるかも。だから、載せる。
がんばれ、振り飛車党!!!僕は君たちを応援している!
僕、知恵袋でたまに回答してるんだけど、同じ棋譜を回答したことあるから、もしかしたら内容かぶってね?って気づく人いるかも。
コメント、解説は当時の携帯中継の文章を見た僕の記憶から。
日時:2011年2月15日
棋戦:竜王戦
戦型:中飛車
先手:鈴木大介
後手:真田圭一
▲7六歩 △8四歩 ▲5六歩 △8五歩 ▲7七角 △5四歩
▲5八飛 △3二銀 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 角 (下図)
いきなり歩交換します。なおここは飛車ではなく角で行くのが大事。
△5二金右 ▲4八玉 △3一角 ▲7七桂 (下図)
速攻狙いの駒組みです。飯島流の狙いは「美濃囲いに組んで持久戦」です。
これを根本的に叩き潰します。
途中▲4八玉にかえて▲5四歩とはやめに爆弾設置するのも手段としてはあると思う。
というか僕は速く歩を打つ派。なんとなく。
7七桂までで狙いは二つ。
①中央に殺到する
②5五飛~8五飛で飛車交換
この棋譜は①で進行しますが、つねに②もちらついています
後手は囲う前に①にも②にもしたくない、という状況。
なお▲7七桂とかの瞬間に△8六歩とかあるけど、▲同歩△同飛または△同角のあと、▲3八玉あたりで、先手が指しやすくなるとおもう。
これは歩交換が手損みたいになっていて、やり取りの価値があまり高くない。
余裕のある方は検討してみてください。
△6四歩 ▲6六角 △5三角 ▲3八玉
△4二玉 ▲5四歩 △6二角 ▲6五桂 (下図)
しょっぱななぜ角で歩交換したかというと、角を6六にもってきたいから。
飛車で交換すると縦の往復移動が全く無意味なのです。
角で交換:5五→6六 2手
飛で交換:5五→5八+角を6六に 3手
1手得します。5五飛のまま戦えばよくね?と思いますが、飛車が戦場に近いと、思わぬところで飛車当たりになって手番を失いますので、引きたいところです。
△6四歩は▲6五桂の防ぎ。放置するのは金か角あたりが桂馬と交換になるので先手有利。
最終手▲6五桂、この手の意味は△6五同歩ととらせて、角道が後手玉に直射することの狙い。
局後の感想戦で、ここまで後手は悪手を指しているわけではないのにこの展開にならざるをえないなら、戦法としては破綻している、とのこと。
△同 歩 ▲7五角 △5三歩 ▲同歩成 △同 角 ▲同飛成 (下図)
△6五同歩で先手の角が後手に直射するようになった。▲7五角で後手は囲えなくなってしまった。
「美濃囲いに組んで持久戦」が飯島流のセールスポイントであった。
しかし、これではどうだろうか??
5三の地点には飛車で行くのが大事なところ。もう一度言う。飛車で行くのが大事なところ!!!
△同 金 ▲5四歩 △5二歩 ▲5三歩成 △同 歩 ▲2二角 (下図)
この▲2二角は後手の退路を封鎖した手。
なお▲2二角に△1二飛は▲1一角成△同飛▲2二金で先手有利。
△6三桂 ▲5七角 △8六歩 ▲同 歩 △8九飛 ▲1一角成 △9九飛成
▲2八玉 △9七龍 ▲2二香 △3一金 ▲1二金 (下図)
角のラインが厳しすぎますから、△6三桂でどかそうとします。しかしこの桂馬は角をどかしたいだけの手で、こういう手を指さざるを得ない状況は苦しい証拠。
途中の▲2八玉は感想戦で早逃げって書いてあったんだけど、難しくてよくわからないです・・・ほんとに逃げる必要あるのかな???
最後▲1二金を省いて▲2二香成は△同金で馬が詰んでしまう。
重いようだけど確実な攻めなのです。
△6六歩 ▲2一香成 △4一金 ▲1三角成 △6七歩成 ▲6四歩
△5五桂 ▲2二成香 △9八龍 ▲5八歩 △4七桂成 ▲3二成香
△同 金 ▲2二金 △同 金 ▲同馬引 △5八と ▲同金右 △同成桂
▲6三歩成 △4八成桂 ▲5四桂
まで69手で先手の勝ち
最後はちょっと駆け足ですが…
▲6三歩成で左右挟撃になってしまいました。
最後は後手が追い上げているように見えますが、プロとしては大差のようです。
実際先手が守りの手を指したのってほとんどありませんし。
実は先手陣は金銀をほとんど動かしていません。
金銀の初期配置は飛車の打ち込みに強いという特徴があります。
なので、普段は飛車を大事にしている人も、ズバッと飛車を切りましょう!!
または飛車交換を迫りましょう(?)
細かい変化は今回は追いません。
色々自分で研究して調べてみてください。
棋譜全部
将棋盤は棋譜再生アルバトロス様活用
0手
日時:2011年2月15日
棋戦:竜王戦
戦型:中飛車
先手:鈴木大介
後手:真田圭一
▲7六歩 △8四歩 ▲5六歩 △8五歩 ▲7七角 △5四歩
▲5八飛 △3二銀 ▲5五歩 △同 歩 ▲同 角 △5二金右
▲4八玉 △3一角 ▲7七桂 △6四歩 ▲6六角 △5三角
▲3八玉 △4二玉 ▲5四歩 △6二角 ▲6五桂 △同 歩
▲7五角 △5三歩 ▲同歩成 △同 角 ▲同飛成 △同 金
▲5四歩 △5二歩 ▲5三歩成 △同 歩 ▲2二角 △6三桂
▲5七角 △8六歩 ▲同 歩 △8九飛 ▲1一角成 △9九飛成
▲2八玉 △9七龍 ▲2二香 △3一金 ▲1二金 △6六歩
▲2一香成 △4一金 ▲1三角成 △6七歩成 ▲6四歩 △5五桂
▲2二成香 △9八龍 ▲5八歩 △4七桂成 ▲3二成香 △同 金
▲2二金 △同 金 ▲同馬引 △5八と ▲同金右 △同成桂
▲6三歩成 △4八成桂 ▲5四桂
まで69手で先手の勝ち
飯島流引き角戦法の棋書はこちら。昔発売された2冊がくっついたものです。
たぶん、飯島流の解説としては唯一だと思う。
一応のせておきます。