向かい飛車対三間飛車の相振り飛車における、向かい飛車金無双の持ち歩を3七で打たずに保持し続ける形への三間飛車からの攻め筋案を考えます。
矢倉なら菅井流で攻めればいいし、金無双なら4四銀型でせめればいいけど、どっちつかずでいやだなぁ~と思っていた陣形が金無双と矢倉含みの歩を手持ちにしたコイツです
想定局面は上記の形です。
三間飛車から歩交換をしたあと、一旦飛車を引いた形です。
いきなり△5五角と飛び出す指し方が有力なのではないかと思っています。
先手は、金無双と矢倉の形を決めず、囲いを後手の進行を見てから決めようとしています。しかも歩を手持ちにしておくことで、矢倉に組みあがった時3六の歩を攻めに使おうという発想です。
許せません。
△5五角以下、▲3七歩△3六歩▲3八金△3七歩成です。
▲同銀と▲同金がありますが、まずは▲同銀から見ていきます。
▲3七同銀には△同角成と角を叩き切り、△同金に▲2八銀と打ちます。
攻めの発想としては2八銀をうって桂香を拾って相手陣を荒らしていくことになります。
△2八銀に対し、先手の応手は▲5六角が最善となり、5六角以外は後手が少し(300点くらい)良くなります。
たとえば消極的ながら数もおおい▲3六歩は△1九銀成で後手有利です。
以下は桂馬を拾ったり△1四飛や△3三桂などをからめて攻めていきます。
たとえば△1九銀成に▲2二角△3三桂▲1一角成△2九成銀と進んだのが下の図ですが、これは後手良し350点ほどです。
ではもどって△2八銀に▲5六角を売った局面を考えます。
▲5五角には一旦△2四飛とにげます。
次の手は▲4六歩で、4六歩以外は後手有利になります。
たとえば▲6五歩とするのは、△3六歩▲3八金(2六金も同じこと)△2九銀成▲2二角成(1一角成も同様)△4四桂馬と打つことで角と飛車を交換できます。
△5五角や形によっては△1五角が痛打になり、▲6五歩と攻めあうのは先手がよろしくありません。
下図は別進行で一番ハマったパターンの図です。
もどって▲5六角△2四飛▲4六歩をみてみます
この手には△1九銀成とします。
先に△3六歩と叩く手もあります。
先手の手も広いのでここでは最も強気な▲6五歩をみてみます。
▲6五歩には△3六歩と叩いて金をあがらせてから△3三銀として駒を活用していきます。
後手の発想は
2六にある金をどかして飛車を成ること
5六の角をどかして桂馬を取ること
3六に残った歩をとらせない、または取らせるうちにどんどん駒を前にだすこと
このようになります。
3三銀に拠点を消そうと▲3七歩△4四銀▲3六歩△5四歩とすすむと、後手が攻め切るか先手がうまくいなせるかの勝負になり、攻めが好きならおすすめできます。
△3三銀に▲4七角なら、△3四香とささえておいて、互角の展開となります。
次回以降、しょっぱなの△3七歩成に▲同金をみていきます。